2026.1.25オウンドメディア

【投資先紹介】ASEMtech 先端技術で医療・産業に社会的価値を創出へ

 

見えないものを、壊さず・早期に・定量的に可視化

BPキャピタルが「投資×地域創生」の視点でお届けするインタビューシリーズ。

今回は、東京農工大学発のスタートアップであるASEMtech株式会社をご紹介します。

シリーズAラウンドでの追加調達を機に、研究成果を社会に実装する挑戦を加速しています。

超音波を照射して電気や磁気情報を可視化することで、物を壊さずに内部情報を検知する技術はとても画期的です。 

弊社投資実績:国内発ディープテック・ASEMtechがシリーズAで2.5億円を調達

 

ASEMtech 株式会社(エイセム テック) 社長兼CEO 生嶋 健司
https://asem-tech.com/

東京農工大学発のスタートアップ。音響誘起電磁法(ASEM法)を活用した非侵襲的なセンシング技術を開発しています。
この技術は、超音波照射によって生じる微弱な電磁応答を検出し、医療分野では運動器や血管の線維化評価、産業分野では非破壊検査に応用されています。
2025年7月には「第二種医療機器製造販売業」の許可を取得し、臨床研究や製品化を加速中。

 

■起業までの経緯

BPキャピタル担当者(BPC):「ASEMtechとして起業されるまでの経緯を教えていただけますか?」

生嶋社長(生嶋):「東京農工大学のスタートアッププログラムに参加し、研究成果の事業化に向けて半年以上議論を重ねました。その過程でBPキャピタルさんをはじめ複数のVCと出会い、研究から事業化への道筋が具体化していきました。通常は2〜3年かかるプロセスですが、1年ほどで起業に至ることができました。」

 

■BPキャピタルの支援と印象

BPC: 「BPキャピタルとの関わりの中で、特に印象的だったエピソードはありますか?」

生嶋:「大学発スタートアップを理解し、支援してくれるVCを探していたところ、ちょうど良いタイミングでBPキャピタルさんが声をかけてくださいました。他のVCに比べて大学や研究の事情を理解してくださり、とても心強かったです。特にITアプリ中心の投資家とは感覚が大きく異なると感じました。」

BPC:「私たちも技術の専門家ではないので、ASEMtechの技術は難しく感じる部分もありました。」

生嶋:「確かに技術的には難しい部分があったと思います。ただ、BPキャピタルさんの代表が大学時代に研究をされていたこともあり、研究視点で深い議論ができたのは大きかったです。私たちもできるだけ噛み砕いて説明し、技術の仕組みや社会的意義を共有するよう努めました。そうした相互理解の積み重ねが投資実行につながったのだと思います。」

BPC: 「相互理解と協働のプロセスがあったからこそ、投資が実現しましたね」

生嶋:「その通りです。単なる資金提供ではなく、技術や社会的意義を一緒に議論しながら事業化の方向性を固められたのは大きかったです。」

 

■BPキャピタルからの出資と事業加速

BPC: 「出資を受けた際の期待感や課題感を教えてください」

生嶋: 「出資は大きな後押しになりました。今後への期待感はもちろんありましたが、同時に課題も多くありました。研究成果はあっても、それをどのように社会実装するか、医療機器や産業装置として展開できるかが重要でした。」

BPC: 「投資が事業に与えた影響はどうでしたか」

生嶋:「非常に大きかったです。もし投資がなければ、医療機器の試作機を作ることすらできなかったでしょう。資金を得たことで試作機を開発でき、その後の臨床研究や薬事申請、大学病院での試験導入など、次のステップに進むことができました。資金面だけでなく、BPキャピタルさんとの協働が事業を大きく加速させました。」

 

■具体的な展開と社会的インパクト

BPC: 「今後の展開を具体的に教えてください」

生嶋:「私たちの目標は、研究成果を製品化するだけでなく、社会に実装し、人々の生活や産業に具体的なインパクトを与えることです。

ASEMtechの技術は、組織や材料を壊さずに内部を可視化できる点が特徴です。

医療分野では、病気の早期兆候を検知し、患者負担の軽減や治療効率化に貢献します。臨床研究を進め、大学への導入も進行中。薬事承認も完了し、社会実装に向けた準備が着実に進んでいます。

産業分野では、建物やプラント設備の劣化を事前に把握し、事故防止や保守コスト削減に役立ちます。大手プラント企業での実証検討も進んでおり、実用化が視野に入っています。」

 

■シリーズA調達と今後の挑戦

BPC: 「今回の追加調達について教えてください。」

生嶋:「総額2.5億円を調達しました。BPキャピタルさんをはじめ複数の投資家にご参加いただいています。資金は臨床研究の推進、薬事申請、そして産業機器としての市場展開に充てる予定です。」

BPC: 「BPキャピタルは、どのように関わるのがよいでしょうか」

生嶋: 「資金面だけでなく、事業化フェーズで伴走してもらえるのは心強いです。技術を社会実装するための他社の紹介や戦略支援も含め、引き続きサポートいただけることを期待しています。」

 

■エピローグ

ASEMtechは、研究成果を医療・産業分野で社会的価値として実現する企業へと成長しています。

医療分野では病気の早期兆候を可視化することで患者の負担軽減や治療効率化に貢献し、産業分野では建物やプラント設備の劣化を事前に把握して事故防止や保守コスト削減につなげています。

BPキャピタルは、生嶋社長との相互理解・協働のプロセスを通じて、単なる資金提供にとどまらず、事業加速を支援してきました。投資を受けたことで医療機器の試作機を開発し、臨床研究、薬事申請、大学導入などの次のステップへ進むことが可能となったのです。

ASEMtechとBPキャピタルは、今後もともに技術の社会実装を推進し、多くの人々や産業に価値を提供する未来を創造していきます。

 

構成・文責:BPキャピタル オウンドメディア
・関連情報:BPキャピタル支援企業(https://bpcapital.co.jp/portfolio/

 

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